リチャードブログ

思いの丈をつづります

変なおじさんについての日記1

彼との出会いはとあるタワーマンションの一室で行われたパーティ。

「きみ、絶対パパいるでしょ」

最初かけられた言葉はとても失礼なものだった。

もう帰り際だったのでそこで数分話しただけだったが

職場が隣のビルであったことから今度ランチをしようということになる。

<おじさんスペック>

・一流企業

・クリエイティブなお仕事

・推定身長178cm

・推定年齢35歳

 

 

パーティの翌週2-2でランチが執り行われた。

パーティであまり話していないのでどんな人かよく分からず、

変な人だったらどうしようと友達を連れてきたのを後悔しながら

待ち合わせ場所へ向かった。

友達「あの人?」

わたし「ちがうよ。もうちょっと若くてイケてた感じだった。」

おじさん(こっちを見て手を挙げる)

わたし(やっちまった)

 

おじさんはクリエイティブなお仕事をしていて

好きではないがおしゃれに気を使っている印象だったが、

今思えばパーティの時ピースの又吉風の男性を連れていたせいだった。

髪はボサボサで白い中途半端なゆるさのパンツにエメラルドブルーのダウン、

ベージュにピンクが入ったストールを巻いていてオネエのようで少し気持ち悪かった。

 

おじさんの友達は遅れてくるようなので

友達にごめん、と目で合図しながらおじさんと3人で先にお店に入った。

 

明るいところで見たおじさんは推定40歳だった。

よくみると顔にシワがたくさんあった。

おじさんは会社の同期を連れてくると言ったので

40歳のオジサン二人か、会社の人に見られませんように、と願ったが

遅れてきたおじさんの友達は推定35歳の清潔感のあるイケメンだったのだ。

 

安心した。

 

わたしは責任をとってこのおじさんと仲良くなるから

友達にはこの同伴のおじさんをあてがおう。

 

 

そんな後悔から始まったランチ会だったのだが、予想外な結末を迎える。

 

おじさんの友達「こいつホームレスみたいでしょ、」

おじさん「ホームレスじゃねぇわ、この歳で独身寮住んでるわ」

わたし「でも髪型がちょっとあれかも。。美容室どこ行ってるんですか?」

おじさん「一応表参道で切ってるよ。でも自分で切り直すけどね」

わたし・友達「なんでですか?!笑」

おじさん「揃い過ぎちゃうから」

友達「じゃあ最初から自分で切ればいいんじゃないですか?」

おじさん「後ろとかは見えないからね」

 

そう、おじさんは変人だったのだ。

 

その他にも不思議な発言が多々あった。

ランチはビュッフェだったのだが、珍しいメニューが多かった。

肝心のその料理の名前をわたしが忘れたので伝わりづらいと思うのだが

下記に様子を記載する。

 

わたし「おじさんの食べてるそれなんですか?(オクラと山芋がはいったねばねばしたもの)」

おじさん「これあれだよ、秋田の伝統料理の。普段はお酒のおつまみで居酒屋とかでよく見る」

友達「それ美味しいですよね。知ってます。」

おじさん「これにスイートポテト入っているとこがあって美味しいんだよ」

 

わたし・友達(スイートポテト・・?オクラと山芋に+スイートポテト?)

 

おじさん「間違えた、ポテトサラダだ」

 

わたし・友達(ポテトサラダ・・?オクラと山芋に+ポテトサラダ?)

 

友達「ポテトサラダですか?」

おじさん「そうそうポテトサラダ。ん?違うごめん、マッシュポテトだ」

 

友達「ですよね!絶対合わないと思いました」ふたりとも爆笑

 

 

私も友人も変な人が大好きだったのでその場は非常に盛り上がって

結果的に帰るときはふたりともおじさんの虜になっていた。

 

(ちなみにおじさんの友達もご飯を食べきったあと全体力を注ぎ込んだかのようにハァハァ言っていたので変人だった)

 

帰り道

友達「あれ絶対マッシュポテトでもない」

 

 

 

後日また4人で飲みたかったが、

おじさんには後日2人で飲みたいと言われてしまい

2人で飲むことになった。

それが今日だった。

 

 

わたしは割とこの日を待ちわびていて

早くおじさんの変な部分に触れたいを思っていた。

 

待ち合わせは恵比寿。

職場からも自宅からも少し遠かった。

おじさんの家は恵比寿の近くで庭のようだった。

 

待ち合わせ。

まずあんなに待ちわびていたがおじさんの服装が奇妙すぎて少し後悔した。

しかし待ち合わせ時の印象は前回も同様だ。

わたし「今日職場から来たんですか?」

おじさん「うん。・・・◯◯(職場の最寄り駅)でご飯で良かった説」

おじさんは常にテンションが一定でポツリポツリと発言する。

そこがたまらなくツボだ。

 

お店に到着したようだ。

どんなお店に連れて行ってくださるのか想像がつかなかった。

ビルの2F、看板のないお店だった。

扉の前でおじさんは「開けてみて」という。

こんな展開は初めてだ。

一瞬私のために大勢の人が待っていて開けた瞬間クラッカーなど鳴らされるのかと思ったが

そんなことはあるわけがなく、普通にお店だった。

とても綺麗なお店だった。

いわゆる隠れ家的なお店。

ちなみに、なぜおじさんが「開けてみて」といったかは未だに分からない。

 

ご飯はとても美味しく、

しかし値段はそれほど高いわけではなさそうだった。

センスの良いお店だった。

 

おじさんも期待を裏切らずかなりのおもしろさ、変さだ。

 

しかしこんなに大好きなおじさんだったが、予想外の発言を多々するのである。

「くちびるほくろあるね。ほくろって触るとガンになっちゃうからキスできないね」

「今日は飲んだくれよう。5軒目まで行くよ」

「うちに盆栽あるんだ。見に来る?」

・・・気持ち悪い。

 

おじさんにはこういうことは求めていなかった。

草食系で奥手で怯えていて欲しかった。

こんな若い子と飲めておじさん幸せ!という心持ちでいて欲しかった。

私ははやく切り上げたくなってしまった。

しかしこうやっておじさんに不快な気分を抱いて苦い顔をして過ごすのには

気まずい空気が流れせっかくの夜が台無しになる。

 

そこでわたしは中盤からおじさんをいじり始めることにした。

気持ち悪いことを言われたら「キモい」と言ってみた。

この年齢差なら許されるだろう。

するとおじさんは意外と喜んでいた。

このあたりから私はシフトチェンジしおじさんをキモ可愛い扱いし始めた。

 

2軒目に誘われるかと思ったが、

わたしのマウンティングな発言のおかげで主導権を握れたのか

しつこくは誘われなかった。

 

お店を出ると、

おじさん「どうする?バー行くか、公園行くか、恵比寿横丁か、、」

わたし「公園?!公園行きたい!」

公園をこの3つの選択肢の真ん中に入れるあたりバーと恵比寿横丁と公園を同列のものと考えていてやはり変だ。好きだ。

 

お店のすぐ隣りにあった公園はタコさん公園だった。

タコさんの頭の中には既に男女がいてお酒を飲んでいた。

おじさん「すでに占領されちゃってるねぇ。呑んだくれてる」

わたし「あそこ入るつもりだったんですか?!」

おじさんは呑んだくれるが口癖らしい。

 

私は明日仕事もあるので2軒目に行く気はなかったので

駅の方にあるアイスを食べようと提案した。

 

おじさんは素直に従ってくれてアイスを買ってくれた。

 

 

今日はここまでにします。

続きは明日♬