リチャードブログ

思いの丈をつづります

フェルミ推定の神秘

リチャードです。

変なおじさんの日記を書きたいのですが

おじさんとは進展はなく先週木曜以来お会いしておりません。

メールはしているもののそっけなくお誘い頂けておらず

このままおじさんについての日記を書き続けると

ただのメンヘラ日記となりかねないので話題を変えます。

またおじさんと進捗があれば報告します。

 

こんなに人に興味を持ったのは久しぶりだったので

メールを待っちゃう自分も新鮮で楽しかったです♡

 

 

今日はフェルミ推定について。

 

今日社食で変な女友達とついつい2時間フェルミ推定について話し込んでしまった。

男性のどういうところに萌えるか、という話をしていたのだが、

わたし「フェルミ推定をしてくれた時ははぁぁってなった!」

友達「ふぇっふぅええええ...ルミ推定いいいいいい!!!!」

友達は興奮してフェルミ推定がまともに言えない状況に陥っていた。

 

わたし「落ち着いて」

友達「フェルミ推定やばいよな」

 

わたしとフェルミ推定との出会いは大学4年の後半だった。

 

就職先も決まり人生で最も遊び呆けていた期間に

よくあるIT業界内定者交流会で

DeNAに受かったからという理由で来ていた

誰よりも内定者期間を存分に楽しんでやろうと言う心意気の

総合商社内定の男の子と出会った。

 

彼は東大卒で父は医学博士と母は薬剤師で

大阪の一等地のタワーマンションの最上階に実家を構える生粋のエリートであった。

幼い頃は海外で育ったため英語も堪能だった。

 

彼はゴールドマン・サックスに就職したかったようだが最終面接で落ち、

現在の総合商社に進むことを決めたという。

 

わたしはその時ゴールドマン・サックスを

「がいこくののぎんこー」くらいにしか理解しておらず

現在であれば感じる圧倒的勝ち組感は当時感じ取れていなかった。

 

というのも大学時代のわたしの居住地は神奈川県相模原市。

相模原駅に住んでいた。

あのオウムの「走る爆弾娘」が潜伏していた隣駅に知る由もなく暮らしていたのだ。

大学時代はアルバイトに明け暮れた毎日で

居酒屋のホール、ピザ屋のメイキングに従事していた。

 

居酒屋は2年勤務したが時給は1円も上がらず、

レジ閉めもついに習得できず退職した。

フロアを歩いている時に生ビールを注文されてもどうしても忘れてしまうのだ。

しばらくして「ビールまだー?」と言われ「そんなの頼まれてないぞ」という始末である。

 

ピザ屋のアルバイトは居酒屋の接客業が向いていないことから

職種転換して始めたアルバイトだった。

効率的な作業はとても好きだったのだが、まぁ遅かった。

ピザ屋は高校生の鬼ギャルがバイトリーダーを務めており、

よくシフトが被ったのだがどうしてギャルはあんなに仕事がはやいのか。

マッシュルームを目にも留まらぬ速さでカットする。

 

ある日ギャルが「トマト切ってくれる?」というので「OK」といって

今作っているピザを優先して作った。

そして作っている間にトマトを無論失念した。

 

ギャルはしばらくして「トマトは?」と聞いてくるので

「(はっ)これから切るとこ」と言ったら

「あっ大丈夫だよ〜今必要だからわたし切っちゃう」と。

 

わたしはこの一件以来

頼まれた仕事はすぐにやらなければいけないんだ、と学び、

社会人になった今も胸に刻んで実践している。

 

当時のギャルちゃんありがとう。2人の子育て頑張ってね。

 

 

話はそれたが、このようにわたしは辺鄙な場所で大学時代を送っていたので

キラキラした場所に無縁であった。

 

だからGSなんて知らなくて

わたしの就活の中で総合商社は最上級だったので

彼は最上級の人であった。

 

 

そんな彼にデートに誘われたのでホイホイとついていった。

顔面がモアイ像のようだったが最上級の人なので気にしなかった。

 

まだ大学生であったので渋谷のカフェでお茶をした。

そこで就活の話になる。

 

わたし「総合商社内定なんてすごいよね!就活はどういうところ受けてたの?」

彼「本当はGSに行きたかったけど最終で落ちたんだ」

わたし「じーえす?」

彼「ゴールドマン・サックス。投資銀行で給料いいんだよね。モテたかった!」

わたし「え〜絶対総合商社のほうがモテるよ!」

総合商社は最上級だからだ。

わたし「最終はどんな面接だったの?」

彼「フェルミ推定させられた」

わたし「ふぇるみすいてい・・?」

彼「そう、例えば1年に日本で消費される割り箸の数は何本かその場で見積もるの。日本の人口は1億2000万人で、1世帯平均3人として4000万世帯が存在して、その中で働いているのは1世帯一人で、労働者は4000万人。彼らは昼夜外食の可能性が高いので8000万本。これは答えが実際の消費数と近いのが重要じゃなくて考え方を見られてるんだ。」

わたし:かっかっかっこいい〜〜〜〜〜〜〜////惚れた。(目を瞑れば)

 

彼「好きな男性のタイプとかある?その人が世の中に何人いて、出会える可能性は何%かフェルミ推定してあげるよ」

わたし「身長183cm、細身、色白、頭いい、わりとイケメン」

 

この時の彼はどう見積もったか道筋は忘れたが

完璧に見積もってくれた。

色白ってそうやって割り出すんだ、って驚いた記憶がある。

 

彼「世の中に200人しかいないよ、その人。そのタイプの人と出会える確率は0.002%くらいだね。だから目の前の俺で妥協するのはありだよ笑」

 

もうかっこよすぎた。

はい、あなたにしますと言ってしまいそうなスマートな流れといい

頭脳明晰さ。

 

わたしはこの時フェルミ推定の魅力にやられてしまったのだ。

その後デートする頭のいい人には必ずフェルミ推定を要求した。

あと英語を読ませることも強要した。(バイリンガルが好きなのだ)

フェルミ推定を英語でしてもらったら卒倒するかもしれない。

 

 

しかし肝心の彼とはたくさんデートを重ね、

ついには海外まで行ったが

精一杯好きになろうと努力した結果

ついに好きにはなれなかった。

 

フェルミ推定は究極の論理的思考である一方

恋愛は究極の感覚的情緒なのだと思い知らされた出来事であった。