変なおじさんについての日記5
初回デートの翌日おじさんから「おはよー」と連絡が来た。
わたしの教えたことを忠実に守ってくれている♡
そしておはよーと返すとお昼には「舞浜でランチしたら元気でた」と返信をくれた。
〜なうの法則をしっかりと守ってくれている。
「舞浜までランチ行ったんですか?」と返すと
「ディズニーの舞浜じゃなくて舞浜っていう新橋駅にある魚屋だよ」
分かりづらいわ!!
お魚が大好きなわたしは今度行きたいと伝えたところ、
来週またランチしようということになった。
それが本日であった。
11:30タワレコ前で待ち合わせ。
11:33に到着し、特におじさんからの連絡は入っていなかったので遅れているのだろうと思い寒かったので中へ入った。
JPOPのコーナーを探しながらおじさんに一応ついた旨の連絡をした。
連絡を入れたところでふと顔をあげるとおじさんがいた!
おじさん「よく中にいるってわかったねぇ」
いや、知っていて入ったわけではない。たまたまである。
やっぱり人と少し違う思考回路にくすっとする。
そして本日も相変わらず安定してセンスの悪い服である。
ボトムスはエメラルドブルーのスウェット、
トップスは薄ピンクのロンT、
アウターはいつものエメラルドブルーのダウン、(これは常備しているものとして認識しておいて良いだろう)
そしてまたあのオネエのようなベージュ地にピンクの入ったストールである。(これも常備しているものとして認識しておいて良いだろう)
髪型もボサボサでまるでホームレスだ。
舞浜へは徒歩10分くらいで到着した。
舞浜は’’THEサラリーマンへ向けた定食屋’’という様子で
もう少し綺麗なお店に連れて行ってくれることを予想していたので驚いた。
店内はせまくかなり古かった。
カウンターが5席、座敷にテーブルが5つ。
通されるときに相席になる旨を告げられ、すでにサラリーマン2人がテーブルの半分を占領しているテーブルへ通された。
着席するなりおじさんに尋ねてみた。
わたし「その髪型って朝セットするんですか?」
おじさん「うんん、なぁんにもしない」
わたし「ですよね。楽でいいですね!」
という話をしていると隣のサラリーマンが店員のおばさんに怒られていた。
店員のおばさん「このメニューに書いてあるんですけどね、うち携帯電話触っちゃいけないの。」
サラリーマンの男性は予想外のルールに驚きながらも素直に従っていたのだが
わたしもこのルールには驚いた。
右隣りのテーブルでも同様の注意勧告が行われていた。
メニューを見ると「ランチタイムは薄利多売のため回転率をあげるため携帯電話の使用を禁止します」との記載が確かにあった。
独特なお店だ。
おじさん「仕事の電話かかってきても出ちゃダメだよお」
わたし「わかりました。こんなお店あるんですね!」
わたし「ところでおじさんの使ってたスタンプ可愛いですよね♡」
おじさんは下記のスタンプを多用していた。
おじさん「あれね、同期が作ったやつなんだ。本当才能あるやつで嫉妬しちゃうよね。この同期本当才能あって、この前制作してたPVも話題になったんだよ」
といっておじさんはスマホでPVを検索し始める。
わたし「おじさん!ダメだよ!」
わたしは慌てておじさんのスマホを指差して注意したら
おじさんはスマホの裏に何か付いているのかと思ったらしく
スマホをめろうとしてからようやく気づく。
おじさん「あわわ;;癖って怖いねぇ」
ほんの数秒前に話題に上がったばかりである。
料理はすぐに出てきた。
鯛めしでボリュームもあってとても美味であった。
料理がでてきてからは比較的言葉数は少なく、
おじさんはご飯をおかわりしていて細身なのに意外と大食で早食いであった。
先におじさんが食べ終わり、
食べるのが遅いわたしを待っている。
その間新橋駅の美味しいランチを多数紹介してくれていた。
ポンヌフというお店は特においしくはないがボリュームがすごいらしい。
おじさん「ポンヌフってどういう意味か知ってる?フランス語らしいんだけど」
わたし「わたしフランス文学科でしたよ☆確かヌフは数字の9って意味です。」
おじさん「あれ、、じゃあ俺の記憶違いかもしれない。。」
と言っておじさんはまたスマホをポケットから出して調べようとする。
わたし「だめだよ!笑」
おじさん「もう癖って怖い」
いくら何でも同様のミスを多発しすぎている。
わたし「じゃあわたしが大学時代の知識を思い出すしかないですね!う〜ん・・やっぱりわからない。ポンわからない・・」
おじさん「確か俺の記憶だとヌフが新しいでポンが橋って意味で、新橋って言う意味だったんだよなぁ。」
だとしたら間違いなくそれが正解である。
フランス文学科なんて経歴を露呈しなければよかった。
芸大だったおじさんは大学を修了すれば専門の知識が大いに身につくと、大学とはそういう場所だと思っているのかもしれない。
おじさん「だからポンヌフって別にチェーンじゃないのに新橋駅付近に5個位あるんだよ笑」
もう間違いなくポンヌフとは新しい橋の意味である。
恥ずかしい。
舞浜では30分もかからずランチを終えてしまった。
ここは薄利多売のため回転率をあげるべくスマホの接触も禁じるくらいの人気店であるのでご飯が終わってからの長いができる場所ではない。
私達が食べている間にそのほかの客はすべて出払っており、
代わりの客は入ってくる気配はなくガラガラであったのだが長居できる場所ではない。
そのためカフェに移動しようということになった。
カフェに向かう途中おじさんはまだ新橋の店を紹介してくれていた。
おじさん「三島由紀夫が自害する前日に食べたっていうお好み焼きのお店がこの近くにあるよ。あ、間違えた親子丼」
わたし「親子丼ですね!笑 おじさんってお店よくご存知ですよね。」
おじさん「うん、後輩に自称グルメな奴がいて、そいつがいろいろ教えてくれたの。銀座にあるハンバーグのお店はおいしいよ。あ、そこ今度いこっか」
わたし「行きたいです。ハンバーグ大好き!」
そんな会話をしていると目当てのカフェに近づいてきた。
おじさん「あ、そこの角が三島由紀夫が自害する前日に食べたっていうお好み焼き、じゃなくて親子丼のお店」
カフェに着くとおじさんは何飲む?と聞いてくれたのでロイヤルミルクティをお願いした。
おじさんは席にコーヒーとロイヤルミルクティを持ってきてくれた。
おじさん「ロイヤルミルクティと紅茶ってどう違うの?」
わたし「えっロイヤルミルクティはミルクティで紅茶は紅茶です。」
おじさん「オードリーの若林が俺はまだロイヤルミルクティを飲める立場の人間じゃないってすごい言っててでも普通の紅茶とどう違うんだろうって。」
どうやらおじさんの中で紅茶はミルクティである模様だ。
きっとオードリーの若林はロイヤルミルクティとミルクティとの比較の上で
おれはロイヤルミルクティにはまだ早いと言及したと想像するが
おじさんの中でオードリー若林の発言は迷宮入りとなってしまった。
そしてさらにミルクティに関するエンタメ情報を紛れ込ませてきた。
おじさん「反町隆史のミルクティって曲知ってる?」
わたし「知らないです。」
おじさん「ラジオで1回だけ聞いたことがあって、衝撃すぎて1回で覚えられちゃったくらい」
わたし「歌ってください」
嫌がると思ったがおじさんは素直に歌ってくれた。
おじさん「彼女は〜♪ロイヤルミルクティが好きだった♪好きだった〜♪以上。こんな歌詞ある?」
爆笑だった。おじさんがカフェで歌を歌ってくれたのも面白かったが、
この件に関しては普通に面白かった。
それからおじさんは周りの結婚事情について話してくれた。
同期で結婚がうまく言ってない夫婦の話。
海外駐在を予定しているが妻を連れていくか迷っているという話。
キングサイズのベッドだが端同士で寝ているらしいという話。
犬を飼っているので海外駐在の間どうしようか迷っているという話。
その夫婦の間には子供はいないという話。
おじさん「俺キモいと思われるかもしれないけど子育ての本読んでるんだ。子育てって急にできるものじゃないと思うから。その本によると犬と子供は同時に育てるといいらしい。感情をわかる子供になるんだって」
わたし「えーっ子育ての本!」
おじさん「いや、別に子供作ろうって言ってるわけじゃなくて、、今から口説こうと思ってる子に話すことじゃなかったか。」
おじさん「ていうか俺のこと男として見てないでしょ?」
わたし「うん。笑」
おじさん「くそ〜絶対明日キスしてやるからな」
わたし「キモい〜」
実はおじさんとは明日も夜ご飯する予定なのである。
そして「キモい〜」といいながらも、
前回より本気で嫌じゃない自分がいた。
このおじさんはおそらくドMだ。
おじさんきっとキモいって言って欲しいんだろうなぁという理解で
おじさんの期待通り言ってみた気持ちが6割くらいだった気がする。
あれ?なんだこの展開。
あしたのご飯がすごく楽しみだぞ。
おじさんからLINEの返事が来ない。
早く返信してよ。
今日もお仕事暇って言ってたよね。
あれ?何だこの展開。
このブログのネタのために会ってるんだから
もっとぞんざいに扱っていいんだぞ。
ドタキャンとかしちゃったほうがドMだし喜ぶんだ。
でも早く明日にならないかなって楽しみすぎる。
パパにするくらいの気持ちで悪用せねばならぬ。
あれ、、あれ、、
また明日♪